名画にみる

美しく咲き競う花はな・華ばな

 

平成21(2009)年8月18日(火)〜10月18日(日)  〜終了しました〜

 

 「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」小野小町が桜花に自分の身を託して詠んだこの歌には、花の美しさの本質が端的に表現されています。四季の移ろいの中に刹那的に吹く花々は、古来より人間の心をどれだけ癒し続けたことでしょう。

また、「枕草子」の第三十七段には、梅・桜・藤・橘・梨・桐・棟(栴檀)などの木の花の持つ魅力が余すとこなく描写されています。

画家や工芸家にとって“花”は、自分自身の思いがそのまま反映される題材でもあり、作品を見れば作家の個性と作家が何に興味をそそられたかがわかります。作家にとって“花”をテーマにすることは、単なる写生の対象として形を写し取るのではなく、それが持つ生気を捉え、自己の心情を吐露することにほかなりません。時にはそれは花々の持つ特徴を極限までに誇張し、意匠化されることによって我々に強い印象をもたらしています。

今回の展覧会では、川合玉堂、川端龍子、小野竹喬、中村岳陵などの理想的な日本の原風景を追求した作品や伊東深水、野島青茲などの着物の意匠の中に花の生気を封じ込めた作品など約50点を展示いたします。

ぜひこの機会に、作家たちによって表現された華やかに咲き競う花々をお楽しみ下さい。

 

 

 

 

 

開催概要  


会期

平成21年(2009)年8月18日(火)〜10月18日(日)


開館時間

午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで) 


休館日 

月曜日と10月13日(火)は休館     

(9月21日(月)、10月12(月)は開館いたします)


観覧料

大人500円/中・高校生300円/小学生200円       

(20名以上の団体のお客様は2割引となります)  ※土日は小・中学生無料


会場 財団法人 平野美術館
 

 

 

 

<交通案内>

バス利用→JR東海道線・浜松駅より

           JR浜松駅北口を出て、遠州鉄道バス乗り場(12番乗り場)から 

           [内野台行]乗車[元浜町]下車 (約8分)  

◎車利用→浜松駅よりタクシーで5分  

            東名浜松IC、または浜松西 ICから約30分 二俣街道沿い  

                    詳しい交通案内


主催 財団法人 平野美術館

後援 

浜松市


お問合せ 

財団法人平野美術館  〒430-0942静岡県浜松市中区元浜町166番地  TEL.053-474-0811


 

 

 

展覧会の見どころ


館蔵・寄託作品の中から厳選し、花をモチーフとした美しい名画の数々を展示いたします。

作品は約50点をです。

 

<主要出品予定作品>

作家名 作品名 制作年 形状・形質/員数 備考
土佐派 「女房三十六歌仙画帖 小野小町図」 江戸前期 紙本着色 /一帖 (個人蔵)
土佐光起 「平家物語 桜町中納言図」 承応3-天和元年 絹本着色 /一幅
三畠上龍

「紅葉美人図」

江戸後期 絹本着色 /一面 (個人蔵)
川合玉堂 「春水渡船」「秋山帰樵」 昭和前期 絹本着色 /双幅 (個人蔵)
川端龍子 「薔薇」 昭和33年 絹本着色 /一面 (個人蔵)
門井掬水 「秋の山路」 昭和12年頃 絹本着色 /一幅
小野竹喬 「春の芽」 昭和中期 紙本着色 /一幅 (個人蔵)
中村岳陵 「杜若」 昭和29年 絹本着色 /一面
伊東深水 「傘美人」

昭和24年頃

絹本着色 /一面
中村貞以 「稽古」 昭和中期 絹本着色 /一幅
岩橋英遠 「洋蘭」 昭和後期 紙本着色 /一面
向井久万 「桔梗」 昭和後期 紙本着色 /一面
野島青茲 「夏の花」  昭和中期 紙本着色 /一面

他 

野島青茲作品6点展示予定

松井冬子 「供犠の暴力」 平成20年 絹本着色 /一幅
杉浦非水 「おおまつよい草」(『非水百花譜』の内) 昭和5年 紙・木版画/一面 『非水百花譜』11点展示予定
杉浦非水 「紺菊」(『非水百花譜』の内) 昭和4年 紙・木版画/一面

 

 

 

 

 

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